AIを活用して社員インタビュー記事を作成してみた
ブレインズコンサルティング(以下BCI)の採用マネージャーの松村です。
毎日様々なAI関連のニュースがリリースされ、無料で利用できるものも増えてきました。これらを活用して、採用インタビュー記事作成の業務をしてみたのでプロセスをお伝えしたいと思います!
私の経歴としては、エンジニアリングとは無縁の文系大学生⇒食品メーカーの情シス子会社(開発は汎用機を少しだけ&システム企画を少し)⇒BCIでチャットボットのCS⇒マーケティング&人事採用、といった感じなのでほとんどコードを書いた経験はありません。
さてAIを使って社員インタビューに記事を書くにあたって、noteのAIアシスタントを使ってみると下記のような回答となりました。私が試したのは全部をAIにお任せするわけでなく、赤枠の「協力する制作プロセス」といった内容になっています。
0.インタビューの準備
事前にインタビュー対象の社員に今回のインタビューの目的を伝えておきます。今回の目的は下記の通りです。
ターゲット:
ITコンサルティングの仕事内容をあまり理解していない若手(~30代前半)
目指す状態:
・BCIのコンサルティングの仕事内容を理解する
・入社直後自分がどんな業務をすることになるのかなるべく具体的に理解できる
・入社後数年のキャリアについてどうステップアップしていくのかがイメージできる
質問する内容を簡単にメモしておきます。本当はしっかり作った方がいいのかな?と思いつつ忙しさを言い訳に事前準備は簡素に…。
一問一答型のインタビューではなく、話しをしやすいように雑談形式で進めているため自分の想定外の話題になったとき用に下記のように追加の観点を手元に用意しました。
1.インタビュー開始
インタビュー内容を録画しながらお話していきます。それなりに社内で会話したことのある社員なのでインタビューというよりは雑談に近い感じです。私はフルリモートで業務をしているので、社員個別と会話する時間が多くありません。人事施策や採用施策のもとになるような情報収集も済ませようと話をするので、雑談も混じり社員インタビューとして使える内容は半分程度です。
2.とりあえず文字起こし…の前に
ネットの記事を頼りに、Google ColabでWhisperを使って文字起こしにチャレンジ。googleドライブに録画されたデータを使おうとしたのですが、ファイルを読み込みところでエラー。どうやら音声データにしないといけないようです。
やり方がよくわからないので、きっといい感じのサイト等を紹介してくれるであろうBingのチャットで質問してみます。
要考慮な話題もなかったので、一番におすすめされたオンラインツールConvertioで手軽に試そうとしたところ、容量が大きすぎて無料でできませんでした。
しょうがないのでUniConverterなるメディア変換ソフトを使うつもりでクリックしたリンクの頭で紹介されていたが、後半で紹介されていたPowerDirectorだったので、とりあずこちらでMP4⇒m4aで書き出します。
3.やっと文字起こし…の前にやっぱり読めない
AIスマイリーさんの記事等を参考にしました。
いざファイルをインポートして処理を開始しましたが…やっぱりファイルが読み込めない…。
ここでちょうど、エンジニアの方も参加する社内打ち合わせが早めに終わったので、一緒に画面を見てもらいヘルプしてもらいました;ここは全然AIでなく人力…ありがとうございます。
ファイル名を日本語に変えたら解決!
4.やっと文字起こし!
こんな感じでなんとか文字起こしが無事完了。baseだと句読点もなくてめちゃくちゃ読みづらく、smallもちょっと誤字がひどいので、mediumを指定しました。1時間のデータが約10分でテキストファイルに。約17,000時の内容がずらっと連なっています。
Pyannoteで話者分離してから文字起こしする方法があるようですが、ちょっと今日はもうコードを書きたくないので止めておきます。
このままだと、なんの話をしていたかつかめないので要点をまとめたい….。
5.ChatGPTに概要をまとめてもらいます
そこでChatGPTです。今回はAPI経由でないので学習に使われてしまわないよう顧客情報や個人情報等が入っていないか確認しておきます。
※今回名前を出してインタビューをWEBに掲載するため苗字はそのまま&また話の内容をChatGPTに投入するこをインタビューイーに報告済です
全体を読み込ませて構成を考えてもらうのもやってみたかったのですが、全文だと文字数が多すぎてエラーになってしまいました。あと私が無駄話をたくさんしているので、その部分は省きたい…。
ある程度区切って要約してもらうと。
要約といえば要約なのですが、記事の構成を考えるにはなんだか向いていません。そこでプロンプトを下記のように変更しました。「要約」ではなく「箇条書き」を
要約の目的: 下記の文章は、社員インタビューの文字起こしになります。内容を箇条書きにしてください。
該当社員の情報: 入社して1年未満のアソシエイトコンサルタントです。RPAの導入コンサルをしていましたが、基幹システム刷新などの案件に興味があり弊社に入社しました。
要約する文章:(貼り付け)
うん、なかなか良い形になりました。ただ話者分離をしていないテキストなので私の発言した「コンサルの定例の議事録って難しいですよね~」という感想まで箇条書きされてしまっています。
6.記事を作成
箇条書きを眺めながら、記事の流れを考えます。実際の記事を書く時にはもう一度文字起こしのテキストデータにもどり「コピペ」→「記事として読みやすい表現へ修正」という手順で進めました。
実をいうと一度構成が決まってしまえば、GPTで要約した内容はそこまで参照しませんでした。今回はインタビューから記事にするまでに時間がたっていなかったので、話の内容を覚えていたという所もポイントかもしれません。
7.原稿レビュー
ChatGPTに"採用広報用の社員インタビューの原稿を、上司目線でチェックしてください"というプロンプトでチェックをお願いしました。
いろいろ制約があるので原稿に盛り込めないものもありますが、確かに成長の具体例は欲しいかも…。
実際の成果物を出すわけにはいかないので、彼の成長を見守っていた上長にコメントを求めることにしてみました!
完成した記事はこちらです。
いかがでしたでしょうか、皆様の業務の効率化やブラッシュアップに少しでも参考になれば幸いです。
今回は自力で(ちょっと途中で助けてもらいましたが;)どこまでできるかやってみましたが、ブレインズコンサルティングには頼もしいAIエンジニアやコンサルタントが在籍しています。
LLMを活用してみたいけどセキュリティが心配、自社の持っているデータを学習させたい、社内展開をどう進めていいかわからない等、エンジニアリングから活用コンサルまでご相談いただけます。ぜひお気軽にお声がけください。